「どんな薬か」だけじゃなく、「どこの薬か」を考えたことがありますか。の広告第一三共が渡哲也さんを起用して新聞・TV等でイメージ広告を打っている。4月からの後発品関連の処方箋仕様変更へ向けたものだと思われる。
「後発品」について、日経メディカルオンラインより。
2007. 11. 14
院外処方は「後発品への変更OK」が前提に
強硬反対から一転、日医が快諾
11月9日の中央社会保険医療協議会(中医協)の診療報酬基本問題小委員会では、後発医薬(後発品)の使用促進策についての議論が行われた。
目玉は、前回の改定でも行われた「処方せん様式の変更」だ。 前回改定では、処方せんに「後発品への変更可」というチェック欄が設けられた。ここに処方医がチェックした場合に限って、調剤薬局が同じ成分の後発品に変更できるという仕組みだ。だが、「変更可」にチェックされている処方せんは、全体の17.5%と多くはなかった。
そこで厚労省が提示したのが、チェック欄を「後発品への変更可」から「後発品への変更不可」に変更するという案だ。これまでとは逆で、チェックがなければ、処方医が後発品への変更を認めたことになり、薬局では、患者の希望に応じて自由に任意の銘柄の後発品に変更することが可能になる。つまり、院外処方においては、「薬局での後発品への変更OK」が前提になるわけだ。
処方せんの様式変更に関して、具体的に提示されたのは次のような案だ。1. 処方せん様式を変更し、処方医が、処方せんに記載した先発品を後発品に変更することに差し支えがあると判断した場合には、その旨の意思表示ができるよう、「後発品への変更不可」欄に署名または記名・押印を行う方式にする。
2. 処方せんに記載した先発品のうち、一部の変更についてのみ差支えがある場合は、当該先発医薬品の銘柄名の横に「変更不可」と記載する。
3. 薬局において、後発品への変更不可の欄に記入がない処方せんについて、患者の選択に基づき、先発品を後発品に変更することができるようにする。
このような処方せん様式の変更を打ち出したのは、もちろん、後発品の使用を推進することが目的だ。前回の中医協でも発表があった「後発医薬品の使用状況調査」では、後発品の処方について、「積極的に処方」または「特にこだわりがない」としている医師が全体の8割を超えていた。また、消費者の側も「必ず後発品を選ぶ」「場合によっては後発医薬品を選ぶ」と答えた消費者が96.7%を占め、そのうち78.1%は「医師や薬剤師から安全性や効き目について、説明を受けて納得できた場合は、後発医薬品を選ぶ」と答えている。こうした結果から、後発品への変更が調剤薬局で一般的に行われるようになれば、後発品の使用がグンと進む可能性があると考えたわけだ。
後発品メーカーの啓発活動のおかげで、外来では「ジェネリック下さい」と申し出る患者さんが増えている。「どう違うの?」と聞かれることもしばしば。安い理由を説明(安さはリスクとトレードオフ)すると、「今までと同じで良い」という人も少なからず存在する。経済的に厳しい方の場合、どうしても処方が必要だがコストが・・・という問題になることもしばしばあり、その場合はリスクを説明したうえで後発品を敢えて処方している(後発品リスクより治療しないリスクの方が高い)。
この広告は、患者側の意識を高めて、外来受診の際に医師に「正規品の処方」をお願いしてもらおうという意図であろう。今まで、高コレステロール血症でメバロチンの後発品を処方されていた患者や、整形外科でロキソニンの後発品を処方されていた患者に
「先生、第一三共の薬をもらえますか?」と言ってもらい、
「後発品への変更不可」と記載してもらう、そんな効果を狙っているのであろう。また、我々に対しては
「先生、後発品で本当に大丈夫ですか?」と言っているようにも聞こえる。我々にとって、混雑した外来中に「後発品への変更不可」欄にいちいちサイン(または捺印)するのは大変面倒。大半の医師が面倒くさがって(デフォルトの)後発品のままでスルーするだろう、という厚生労働省の考えは正しい。