6月になり、またガソリンの店頭価格が上昇した。5月には暫定税率復活で大幅値上げがあったばかりであり、クルマ通勤の私にはとても痛い。そんな折、通勤途中に聴いている朝のNHKラジオ朝一番「ビジネス展望」で、大学の先生(お名前を失念、失礼!)が昨今の原油価格と食糧価格の上昇について説明されていた。両者はリンクしており、原油価格の上昇によってバイオエタノールの需要が高まり、食糧価格も上昇すると述べられていた。その通りだと思う。しかし、現在の原油価格の高騰が「投機によるものではない」というご意見だった。その理由は、中国などで経済成長が著しく、原油の実需が増えているから。「投機家は一旦購入した原油をどこかのタイミングで必ず売るはずで、その結果原油の供給量には影響を与えないからだ」ということだった。最近、新聞などでは「サブプライムショックで金融市場から逃避したマネーが原油市場に流入している。金融市場は原油市場に比べて遥かに大きいから、その一部が流入しただけでも原油市場に大きな影響を与える」という論調がよくみられる。どちらが本当なのでしょうか。 食糧の奪い合いで食料価格が上昇しているというのは理解できる。肉食が広まっているためにウシに与える穀物需要が増えているそうだ。前述の先生によれば、今まで肉食をしなかった人々が牛肉を食べるようになると穀物を8倍消費するようになるそうだ。新興国がどんどん豊かになってきていますから、穀物はこれから不足するでしょう。コンビニのカップラーメンやおにぎりも値上がりしたし、パスタも値上げされた。今後値上がりが続けば穀物は国内生産でも十分採算が取れるようになってくる。わが国の現在の食糧自給率は惨憺たるものである。戦前に比べて肉食が増えたから、計算上低くなってしまうという要素もあるだろうが、減反や耕地放棄が進んだ結果、地方が衰退している。農業の再興で食糧自給率の向上・地方の再生を目指すべきではないか。
新聞ではこんな社説が。 輸入米輸出 日本の在庫が食料不足を補う(6月2日付・読売社説) 世界的な食料不足で価格高騰が続く中、コメ余りに悩む日本が、海外から輸入し大量に保管しているコメを、逆に輸出することになりそうだ。 世界貿易機関(WTO)の合意に基づき、日本が毎年77万トンの輸入を義務づけられている外国米のことだ。 これまでは原則として、日本国内での消費を強いられてきた。だが、世界的な食料不足に対応するため、日本の外国米の在庫を第三国に放出することを促す声明を米国が出した。 これを受け、政府はまず、コメ不足が深刻なフィリピンに20万トンを提供する検討に入った。それ以外の国にも輸出する方針だ。 米国側は、日本に放出を促したのはあくまで、「世界的なコメ不足に対応した特例の措置だ」と説明している。 しかし、中国やインドなどの需要増を踏まえれば、食料不足は慢性化すると見るのが自然だ。 農産物に関するWTOのルールは、食料輸出国による輸出拡大策の色合いが濃い。世界的に食料不足が起きるケースなどは想定していない。 日本に対する外国米の輸入義務を中止したり、輸出国による一方的な輸出制限を許さないなど、WTOも自ら、新たなルール作りを考えるべき状況になっているのではないか。 日本は国内農家の保護のため、コメに778%という異例に高い関税をかけ、海外のコメの輸入を阻んでいる。WTOはこの高関税を認める代わりに、一定量のコメを輸入し、国内で消費する機会をつくるよう日本に義務づけた。 昨年秋までの13年間に、日本は合計832万トンの外国米を輸入した。このうち、主食用に供給されたのは84万トンしかない。 220万トンが海外への人道援助に回され、73万トンは家畜のえさになった。それでも、まだ在庫が130万トンもある。外国米を保管する倉庫代だけで1トン当たり1万円、年間130億円の税金が使われる計算だ。 そこに起きた食料不足で、コメの国際価格は1年で2・5倍も上昇した。アジアや中南米では、コメが買えない人たちによる暴動が起きた国もある。 こうした事態に、余っている日本の外国米在庫に目が向くのは、当然の成り行きといえる。
日本に無理矢理外国米を輸入させるのは無理である。価格が高騰してきたのだから、今度は眠らせている耕地を活用して米を増産し米の海外輸出を奨励すべきである。食糧自給率の回復とともに失業対策にもなる。
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